はじめに
卒業式に生徒の3分の1がスウェットで出席するほどの超絶Fランク大学をギリギリで卒業後、6年間夢を追って自分なりにもがいていたが、毎晩スーパーストロングゼロの底の硬たい部分でブチのめしてきた現実という形なき化物についに敗北し、諦めることを決意した。
今年で28歳、職歴はおろか資格も一切なしというほぼ赤ちゃんと同等の、社会的全裸と言って差し支えない俺という小動物に生きるすべはあるのか?
両親にはまだ何も話していない。
本来なら就活サイトを見るのに使わなければいけないパソコンを、コンビニの細くてパサパサしたパンをひょっとこみたいな顔で食べながらこんな駄文を書くのに使っている俺の姿を両親が見たら、膝から崩れ落ちてそのままそういう形の岩になるだろう。
「これからはほとんどの仕事はロボットに取って代わられるから、自分にしかできないようなことでお金を稼げるようならないとまずいっしょ!」と、深夜の日高屋で、肌色の部分はもう残ってないんじゃないかというくらいタトゥーまみれの男が言っているのを小耳に挟んだ。
そんな仕事は多分就活サイトには載ってない。
だから俺はこうしています。失礼します。